“ふだん”を表現する
2019/05/26
"ふだん"、どのように過ごしていますか?
"ふだん"って、たった今でも、ものすごい勢いで通り過ぎます。

なんとなく過ぎていく"ふだん"ですが、通り過ぎつつも、立ち止まってみましょうか。
身の回りにいつもあるものを、見直してみましょうか。
"ふだん"に、何かひとつだけ、違う要素が加わるだけで、ワクワク度がグンと高くなるかもしれません。
そんな"ふだん"、"日常"に焦点を当てた展示が、福岡で行われています。
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5/26(日)が会期末の、福岡市美術館リニューアルオープン記念展「これがわたしたちのコレクション+インカ・ショニバレCBE:Flower Power」。
特に「インカ・ショニバレCBE:Flower Power」展は、SNSで見かけることが多く、見逃す訳にはいかない!と、行ってきました。


ナイジェリアにルーツをもつインカ・ショニバレCBEは、「アフリカンプリント」の綿布を用いる作品を多く発表しています。
「アフリカンプリント」の図柄を見れば、思わず、アフリカの人たちが、この柄の衣服を身にまとい、踊っている姿を連想してしまいます。
しかしながら、「アフリカンプリント」製品のルーツは、ヨーロッパ(もともとのルーツはインドネシア)なのです。
「アフリカンプリント」なのに、アフリカではじまったのではなく、ヨーロッパ生まれ?
「普通そうだよね」と思うことを、覆される作品です。
日常を疑え。
そう呼びかけているように思いました。

勉強にもなります・・・
写真、立体、映像。
さまざまなメディアで展示されている作品には、一点ごとに、くわしい説明がついていました。
作品を観て、説明を読んで2度楽しめる展覧会でした。
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リニューアルを記念して行われた本展ですが、福岡市美術館の建物を設計したのは、建築家の前川國男です。
前川氏は、世界的建築家のル・コルビュジェに西欧近代建築を学んだという人物です。
美術館では、「建築みどころガイドマップ」が配られており、建物の魅力を堪能することができます。

今回は時間がなかったのですが、また機会があるときは、ガイドマップ片手に、建物も楽しみたいです。
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福岡市美術館は、福岡城となり、大濠公園の敷地内にあります。
先日初めて訪れた熊本県立美術館は、熊本城の敷地内にありました。
城址の近くに美術館がある、という点で、福岡も熊本も一緒なのは、興味深いです。
大濠公園の池の水面や緑を臨みながら、アートを楽しむことができます。

リニューアル展の会場は、ひとつの展示室だけでは収まらず、複数の展示室で展開されていました。
展覧会等では、作品数が多くて、途中で頭がパンクしそうになることがあります。
複数にわたる展示室の移動中に、窓の外の緑や水面を眺めるだけで、頭を切り替えることができ、より作品を楽しむことができる環境、嬉しいです。
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日常、というと、6/2まで三菱地所アルティアムで開催中の「日常のとなり anno lab」もまさに、日常×メディアアート、といったところでしょうか。
前職、山口で仕事をしていた時に、anno labを知り、興味があって展覧会に行ったのですが、とっっっても面白かったです。
日常の景色の中のメディアアート、ふだんの延長上にあるメディアアート。
過去に加えて、今後のanno labに注目したいです。




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今回の福岡行きでは、工藝風向と珈琲美美、望雲にも行きました。
工藝風向では、5/26まで「山口和宏 + 石川昌浩、二人の仕事」展を開催中です。
珈琲美美では、工藝風向「山口和宏 + 石川昌浩、二人の仕事」展に合わせて、アイスコーヒーとフルーツケーキを注文すると、山口和宏さんの木のうつわと、石川昌浩さんのグラスに入れて提供くださいます。

珈琲美美でアイスコーヒー、フルーツケーキを頼んだのは初めてだったのですが、アイスコーヒーは、目が覚めるような深〜い味わいに、びっくりしました。
真夏に嬉しいアイスコーヒーです。
フルーツケーキもとても美味しかったです。
フルーツケーキに添えられているミントと一緒にフルーツケーキを口に含むとさらに美味しくなってビックリしました。
ミント、嬉しいですね。
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望雲では、6/2まで「atelier clip 佐藤厚子展」を開催中です。
関連企画として、竹田市城下町エリアで「coto」を主宰されている尾込真貴子さんが中国茶喫茶で参加していらして、興味があって行ってきました。