真抄洞 shinshodo

大分県竹田市城下町 トンネル町のgallery&実験室

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「想像力とセンスでつくる」感覚を磨きつづける作陶家・髙木逸夫さん

2018/04/04

 

 

・人物紹介
2005年に大分県清川村から新たな可能性を求めて竹田に移住。どこまでも探求を続ける中、2008年二基目の薪窯を自作築炉。その後は作品展、陶芸教室などを開催しながら陶芸に向き合い続ける。

公式HP⇒ 山里ぐらしの無風窯

 

奥様(髙木康子さん)からいただいたという独特な世界観の帽子をしっかりかぶりこなす髙木さん。アーティスティックな雰囲気に一瞬たじろぐものの、声をかけたら「今で構わんよー」と優しく声をかけていただきました。

 

-なぜ竹田に移住されてきたのですか?

なんでやろなあ、としばらく考え込んでいた髙木さんですが、
「色々あるけどやっぱり自然やろなぁ。景色も水もいい。ものをつくるには適している。」とのことでした。
日本を旅する中でここ竹田を見つけ20年以上前に移住されてきたそうです。
私は本当に多くの人がこの竹田のすばらしい自然に惹きつけられ、移住してきているということを実感しました。

 

-陶芸の面白みを教えてください。

「粘土細工が変わっていくときの1250度前後は”人の入れない神の領域”であって、焼く前と焼き上がり後では形は劇的に変わるんよね。思った風にはならないからそこを想像して作っていく、そこがやっぱり焼き物の面白みかな。」
なんでもスーっとできるものは面白くない、と話す髙木さん。
“神の領域”から出てくる焼き物を想像してつくるのはきっと相当難しい。そこに面白みを見出し、髙木さんしか持っていない感覚とセンスがあれだけ素晴らしい作品を生み出している。

味のある”耳付き”カップ、すべて微妙に違う。

 

-なぜ陶芸をはじめられたんですか?

「直観的なものはなかったけど、自分が焼き物を始めたのは必然だったんだと今になってみると思うんだよな。」
焼き物を極める中でなんとなく自分が焼き物に向いていると感じたといいます。
今では”作陶家”の髙木さんですが、沢山の時間をかけて今の自分のスタイルを築きあげてきました。
必然だった、という言葉がシンプルで素直にかっこよく、自分もそう思える何かを見つけたいと思いました。

 

-焼き物を作る際、どのようにイメージをわかせて作っていくんですか?

焼き物について全く無知なので、どのように形をイメージして作り上げるのか想像もつかず、とても気になっていました。
「さっきも言った通り、焼き物は焼くと変化するから複雑系で疑問ばかりなんだよ。その疑問を解決していくと自然にイメージみたいなものが浮かんでくるんだろうな。」
「まあその人その人の作り方があって、味があるから。」
う~ん難しい。自分と向き合い、集中し続けないとできない業なんだろうなあ。
でも確かに”これ、髙木さんの作品だ!”となんとなく作品を見てわかるのは自分と向き合った結果なのかもしれません。

パン皿・豆皿・五寸皿。

地元の某レストランでも使用されている。まるでアート作品!

 

「長年やっていると焼き物とはこういうものだという固定観念がついてしまうけど、知ったような気になってしまうけど、おれも結局しらんことだらけや。だからやっぱり、どんなときでも土台となる技術は磨き続けたいよね、探求を続けていくべきやろ。」と語るストイックさとその謙虚さに圧倒されました。そういうところから髙木さんの作品の透明感や素朴な感じが生まれているのかなあと芸術初心者ながらに思いました。

 

城下町にある人気イタリアンレストラン・Osteria e Bar RecaDに群青色のカップとソーサーが置いてあるのを先日たまたま見つけオーナーに聞いてみると、やはり髙木さんの作品だと教えていただきました。
是非皆さんにも竹田で愛されている髙木さんの作品を、実際に手に取ってみてほしいなあと思います。
真抄洞shinshodoでも展示・販売をさせていただいています。ふらっとでもいいので是非いらっしゃってください。お待ちしております。

 

執筆:真抄洞shinshodoインターン生 監物理子

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